光回線が止まっても、拠点を見失わないために
こんにちは、NET INNOVATION です。
店舗や倉庫、事務所にネットワーク機器や監視カメラを置いていると、光回線が止まった瞬間に本部から何も見えなくなります。復旧したのかどうかも分からず、現地とのやり取りだけで時間が過ぎていきます。
UniFi のゲートウェイは2本目の回線を WAN として扱えるので、光回線が落ちたらモバイル回線へ自動で切り替えられます。
ただし機種によって事情が違います。UniFi Express 7(UX7)はマルチWAN自体に対応していないためこの構成は組めず、UCG-Max / UCG-Ultra は初期状態の WAN が1ポートのため、LAN ポートを WAN に割り当て直す設定が必要です。ポート数は各機種の仕様ページに掲載しています(UX7 / UCG-Max / UCG-Ultra)。
足りないのは、そこにつなぐ機器です。
公式の機器は、日本のストアで買えません
Ubiquiti もモバイル回線でバックアップするための機器(UniFi 5G Max / UniFi 5G Backup / UniFi LTE Backup Pro)を出していますが、日本の Ubiquiti ストアでは取り扱いがありません(2026年10月時点)。商品ページの URL を開いても、ストアのトップへ戻されるか 404 になります。米国ストアには並んでいます。
海外から取り寄せる手はおすすめできません。日本国内で電波を出す無線機は、原則として電波法にもとづく技術基準適合証明(技適)を受けている必要があるためです。
当社がおすすめしているのは Teltonika RUT241
産業用の LTE ルーターです。はじめにお断りしておくと、この構成は Ubiquiti が公式にドキュメント化しているものではなく、当社の設計方針です。そのうえで、当社では、クラウドセキュリティSIM(eSIM)を入れた RUT241 を UDM-Pro の WAN2 につなぎ、WAN1 を落としたときの切り替えと、WAN1 復旧後の自動復帰まで確認しています。
選んでいる理由は3つです。
- パススルーで渡せる — SIM に割り当てられたアドレスをそのまま UniFi の WAN2 へ渡せます。アドレス変換が二重にならないため、拠点間 VPN や SD-WAN をバックアップ回線でも通せます。当社の検証では、WAN1 を落としてから数秒で SD-WAN の通信が復旧しました。構成は拠点側(スポーク側)が UDM-Pro、ハブ側が UDM-Pro-Max で、切り替えたのは拠点側のみです。ハブ側をバックアップ回線にした場合は検証していません
- 実機で技適マークを確認しています — 当社で入手した2モデル(eSIM あり/なし)のいずれも、本体の技適マークを目視で確認しました。公式機器が買えない状況で、現実的に選べる選択肢になります
- eSIM を選べる — SIM カードの到着を待たずにプロファイルを書き込めるため、複数拠点への展開で手間が減ります。なおパススルー有効時は本機の多くの機能が無効になるとメーカーが案内しているため、eSIM の操作や RUT241 本体の自動リブート機能(Ping Reboot 等)を前提にする場合は個別にご相談ください
なお、構成や回線の条件によって挙動は変わります。すべての環境での動作を保証するものではありませんので、要件をお聞かせください。
導入前に押さえておきたい3点
- 有線ポートは 10/100 Mbps です。 ギガビットではありません。バックアップ回線として割り切る構成なら実用上の問題は出にくいのですが、「平常時もサブ回線として帯域を使いたい」という用途には向きません
- 設置環境は動作温度だけで決められません。 動作温度は -40〜75℃ ですが、保護等級は IP30 で屋外定格ではなく、湿度は10〜90%(非結露)が条件です。メーカーは放熱の悪い密閉環境や換気が制限される場所での使用を避けるよう案内しています。盤内や屋外ボックスに収める場合は、放熱・換気・防水を別途確保した設計が必要です
- オーダーコードで仕向地と eSIM の有無が変わります。 技適マークを確認できたのは、当社が入手した日本向けモデルの実機です。型番の枝番で仕向地や eSIM の有無が分かれます。どの構成が必要かはご相談ください。調達時は、日本向けオーダーコードであることと技適表示をあわせてご確認ください
クラウドセキュリティSIM とあわせてご提供できます
バックアップ回線に使う SIM は、当社のクラウドセキュリティSIMをそのままお使いいただけます。上記の検証は固定IPを付与するプランで行っており、同プランであれば UniFi の管理画面で WAN2 に固定IPが付くことを確認しています。
回線(SIM)・LTE ルーター・UniFi 側の設定を、窓口をまたがずにまとめてご相談いただけます。
導入のご相談
回線の選定から、LTE ルーターの設定、UniFi 側のフェイルオーバー設定、切り替え試験まで、営業を介さず現役のエンジニアが直接ご相談を伺います。
「光が止まっても、拠点の機器とカメラは見えていてほしい」という方は、NET INNOVATION までお問い合わせください。お見積りは無料です。UniFi 側の構成はUniFi(Ubiquiti)導入・構築支援のページ、回線についてはクラウドセキュリティSIMのページもご覧ください。
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参考リンク
- Teltonika RUT241 製品ページ
- RUT241 データシート v1.51(Teltonika/本記事の仕様引用元)
- RUT241 WAN 設定(Teltonika Wiki・パススルーの仕様と注意)
- WAN Failover, Load Balancing and Port Remapping on UniFi Gateways(Ubiquiti Help Center)
- UniFi 5G and LTE Backup Best Practices(Ubiquiti Help Center・公式機器の接続方式)
- RUT241 クイックスタートガイド(Teltonika Wiki・安全上の注意)
- 技術基準適合証明等を受けた機器の検索(総務省 電波利用ポータル・調達時の確認用)
- Ubiquiti ストア 日本 / 同 米国 Internet Solutions(取り扱い状況の確認日:2026年10月4日)